ヤマニンウルス(欧字名:Yamanin Ours、2020年5月21日 - )は、日本の競走馬。2024年のプロキオンステークスの勝ち馬である。

馬名の意味は、冠名+クマ(仏)。

経歴

2歳(2022年)

2022年8月20日、小倉競馬場第6レースの2歳新馬戦(ダート1700m)で、当時ルーキーの今村聖奈を背にデビュー。3コーナーで先頭に立つとぐんぐん差を広げ、2着のゴライコウに4秒3(約21馬身)もの大差(グレード制が導入された1984年以降において、JRA平地競走で最大の着差)をつけ圧勝。タイムは1分44秒3で、ダート1700mの2歳JRAレコードを更新した。なお、通常であれば5着ダイメイセブン以下11頭はタイムオーバーによる出走制限を受けるはずだったが、レコードタイムの勝利であったため、適用対象外となった。2歳時はこの1レースのみとなった。

3歳(2023年)

4月23日、京都競馬場第6レースの3歳1勝クラス(ダート1800m)で、約8ヶ月ぶりにレースに復帰。鞍上は武豊に乗り替わった。直線入口で早々に先頭に立つと、後続を寄せ付けることなく完勝。勝ち時計1分52秒3は、同条件だった4月22日の4歳上2勝クラスより1秒4も速かった。鞍上の武からは「和製フライトラインになってほしいね」と期待を寄せられた。その後、再度休養に入り、復帰戦となった11月12日の京都競馬場・3歳以上2勝クラス(ダート1900m)では、鞍上にクリストフ・ルメールを起用し、危なげなく3連勝を飾った。

4歳(2024年)

シーズン初戦として出走した3勝クラス・雅ステークスでデビュー4連勝を果たし、オープンクラスに昇格。陣営は休養を挟んだのち、初重賞出走となる平安ステークス(GIII)での復帰を目標としていたが、「中間に裂蹄を発症した影響で態勢が整わない」として回避し、改めて復帰戦にプロキオンステークス(GIII)を選択した。単勝オッズは1.7倍の圧倒的な1番人気で迎えた。道中は前団につけ、4コーナーで一気に先頭に立つと、直線では後続を寄せ付けずに無傷の5連勝で重賞初制覇となった。

次走にはGI初挑戦の舞台としてチャンピオンズカップ(GI)に参戦する予定だったが、賞金が足りなかったため除外となった。改めて次走には名古屋大賞典(JpnIII)を選択。序盤からベルピットと共に先行し、前に付けるノットゥルノとミッキーファイトに続く3番手に付ける。3コーナーから鞍上が動かして行ったが、4コーナーで後続に抜かされ、直線で一度盛り返したものの、伸びを欠き6着に敗れた。これにて連勝記録は5で止まった。鞍上の武は「状態は悪くないと思ったが、これだけ乾いていて深いダートは(本馬は)初めてだった」「走りが空回りしていた感じで、いつも3コーナーから反応するが、今日は反応がなかった」とコメントを残した。

5歳(2025年)

5歳緒戦はアルデバランステークス(OP)から始動する予定だったが、「オープン馬は8節(2024年12月14日~2025年2月5日)内での前走が3着以内の馬」と「オープン馬のうち出走間隔の長い馬」が優先されたため除外となった。改めて5歳初戦は初の芝でのレースとなる小倉大賞典を選択し、鞍上は武がサウジカップデーに参戦するため、陣営は藤懸貴志を鞍上に起用する予定。

競走成績

以下の内容は、netkeiba.comおよびJBISサーチの情報に基づく。

  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す
  • 競走成績は2025年3月15日現在

血統表

  • 4代母Barely Evenは1972年のアッシュランドステークス(米G1)優勝馬
  • 3代母ワンオブアクラインは1988年のオークリーフステークス(米G1)優勝馬。
  • その他の主な近親にスティルインラブ(牝馬三冠)、ローブデコルテ(優駿牝馬)、ヤマニンサルバム(新潟大賞典、中日新聞杯)など。

エピソード

  • 一部メディアからは、期待度の高さから「砂の大器」と呼ばれている。
  • 脚元に問題があるため、レースの間隔が開くことが多くなっている。また調教助手の島津によると、「体質は若い時は弱さがあったが、古馬になってからしっかりしてきている」と話した。

脚注

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ

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